手前を変えるとは?
馬にも利き脚があって歩いたり走ったりする時に、
右脚から前に出す馬、左脚から前出す馬がいます。
人間で言えば右足から前に出して歩く人、
左足から前に出して歩く人と同じです。
例えば競馬で馬が右脚から出して走っていると、
疲れてしまうので途中で手前を変えたりする訳です。
直線ならまだしも、やっかいなのはコーナー途中で手前を変える時です。
直線では馬の利き脚を軸にして走りますが、
カーブでは利き脚に関係なく内側を軸にした方がスムーズに回れますので、
最終コーナーを回る時に、手前を上手く変えれる馬は内を上手く回れ、
苦手な馬は大きく外側に膨れます。
仕掛け所の3コーナーや一気に差す4コーナーで、
故障が多く見られるのはこのためだと思われます。
ただでさえ500キロ前後ある馬を支えているのは、細い脚なので、
そこにバランスよく負荷をかけてあげないと故障するわけです。
脚のいずれかに慢性の故障のある馬は、
右、左のどちらかの手前を苦にするようなので、
競馬場によって得意、不得意があるのもその為だと思われます。